浦田です。
今回は、株式会社KAIZENが運営している「Unuversity of Money」という投資関連の案件を検証します。
はじめに
投資初心者に適切か、副業としての危険性を考える
近年、副業ブームや投資熱の高まりを背景に、多くの投資関連サービスや情報商材が登場しています。その中で「University of Money」という投資関連サービスが注目を集めているようです。運営には「株式会社KAIZEN」という企業で、代表は西田侑矢氏、さらに書籍出版などで表に立っている人物として宮城凱氏の名前も見受けられます。
テレビ番組でカンニング竹山氏が取り上げたことや、Amazonで出版されている投資書籍など、一見すると信頼性が高そうに見える要素も散見されます。しかしながら、投資関連案件は「実際にどれだけ収益を得られるか」「どれだけのリスクを負うか」が極めて重要です。本記事では、公開されている情報や関連ブログ記事をもとに、University of Moneyの実態を批判的に検証し、副業として適切かどうかを考えていきます。
運営法人と関係者の実態
「株式会社KAIZEN」は副業や投資、キャリア関連のサービスを案内するサイトのようですが、法人としての詳細な情報公開は必ずしも十分ではありません。登記情報や財務内容、過去の行政処分歴などが公的に確認できる範囲で開示されていない場合、利用者としてはリスクを背負うことになります。
また、「University of Money」の担当者として名前が挙がる宮城凱氏は、Amazonにて『投資1年生の教科書』という電子書籍を出版しています。書籍出版は一定の知識をアピールする場として有効ですが、出版=信頼性の証明には直結しません。実際に投資市場で長期的に実績を積んでいるか、金融庁に登録された事業者として活動しているかなど、裏付けが欠かせないのです。
宣伝手法と「信頼できる雰囲気作り」
「University of Money」に関しては、著名人を巻き込んだ宣伝や、表面的に「成功した投資家」の物語を強調する手法が目立ちます。たとえばテレビでの紹介や、有名人の名前を利用したマーケティングは、一般消費者に「信頼できるサービス」という印象を与えやすいものです。
しかし冷静に考えると、芸能人やタレントが紹介しているからといって、その案件の安全性や投資収益の再現性が保証されるわけではありません。むしろ副業や投資の世界では「有名人を広告塔に利用する」こと自体、消費者心理を操作するための典型的な手法といえます。
冒頭ではカンニング竹山氏の番組で紹介されたと書きました。このことは「株式会社KAIZEN」のサイトにも「メディア実績」として掲載されています。しかし番組のサイトでの過去の放送、Youtube等のタイトルからは、株式会社KAIZEN、ならびに「University of Money」に関して放送されたと見られる記載を確認することができませんでした。このことから法人サイトに掲載されているメディア実績に虚偽の記載があることが否定できません。これも消費者操作の一貫である可能性が高いと思われます。
投資初心者にとっての危険性
「University of Money」のようなサービスが抱える最大のリスクは「投資初心者に過度な期待を抱かせる点」です。関連ブログでも指摘されていますが、投資というものは常にリスクと隣り合わせであり、どれほど有望そうに見える手法や教材であっても「必ず儲かる」ものではありません。
特に、短期間で大きな利益を得られるかのように宣伝されている場合は注意が必要です。投資で安定的に成果を上げるには、金融知識・リスク管理・長期的な経験が不可欠です。初心者が安易に「儲かる」と信じて多額の資金を投じてしまえば、大きな損失につながりかねません。
法的リスクと金融庁の警告
日本国内で投資助言や代理業務を行う場合、金融庁の登録が必須です。もし「University of Money」が「投資で稼げる」「具体的な売買手法を教える」といった形でサービスを展開しているなら、その法人が適切に金融庁へ登録しているかどうかを確認する必要があります。
現時点で確認できる範囲では、「University of Money」を運営する法人や関係者が金融商品取引業者として登録されている形跡は見当たりません。もし無登録で投資助言を行っているとすれば、利用者は法的にも保護されにくく、トラブルが発生した際に泣き寝入りとなる可能性が高いといえます。
実際の利用者の声とその信憑性
ネット上には「University of Moneyに参加して良かった」という口コミも見られますが、同時に「費用に見合う成果は得られなかった」「内容が抽象的で実践性に欠ける」といった批判的な声も散見されます。口コミは玉石混交であり、特にポジティブな体験談はステルスマーケティングの可能性も否定できません。
一方で、ネガティブな体験談は、実際に期待通りの結果が得られなかった利用者の生の声として参考になります。副業や投資案件を選ぶ際には、こうした否定的な口コミにもしっかり目を向けるべきです。
副業としての適切性をどう判断すべきか
結論から言えば、「University of Money」は「副業」として手軽に取り組めるものではありません。副業というと「空いた時間で手軽に稼ぐ」イメージがありますが、投資は時間的にも精神的にも多大な負担を伴いますし、元本割れのリスクは常につきまといます。
仮に教材やサポートを受けたとしても、収益を上げられるかどうかは個人の理解度や資金量、相場環境によって大きく左右されます。初心者にとっては「リスクを抑えて安定的に稼ぐ」という目標を達成するのは極めて困難です。
まとめ ― 華やかな宣伝に惑わされないために
「University of Money」は、華やかな宣伝や著名人の関与、出版実績などにより「信頼できそうな雰囲気」を演出しています。しかし、投資関連サービスとして冷静に評価した場合、その安全性や収益性には大きな疑問が残ります。
- 運営法人の情報公開は限定的で、金融庁登録も確認できない
- 投資初心者に「簡単に儲かる」という期待を抱かせやすい
- 芸能人や書籍出版による宣伝は、信頼性の保証にはならない
- ネガティブな口コミも複数存在し、費用対効果に疑問がある
これらを踏まえると、「University of Money」を副業の基盤として選ぶのは極めてリスクが高いと言わざるを得ません。投資は本来、長期的な学習と実践を重ねてこそ成果が出る分野であり、短期的・安易に収益化できると謳う案件には慎重であるべきです。
読者の皆さんには、華やかな宣伝や「簡単に稼げる」という甘言に流されることなく、必ず複数の情報源を調べ、リスクを十分に理解したうえで判断することを強くおすすめします。
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